建築板金

 ひとことに「板金」といっても、建築板金、工業板金、自動車板金などいろいろな種類があります。

そのなかで、建物の屋根や壁、内外装、雨どいの加工・施工を行うのが、建築板金という業種です。
一般的な住宅の屋根から神社や仏閣などの特殊な形をした屋根まで、あらゆる形、大きさに加工することができますし、雨どいの場合も、建築物の耐久性に関わってくるため、雨処理の高度な施工技術が必要です。
加工する素材も、鉄だけではなくアルミやステンレス、銅板など用途に合わせて使い分け、それらを折り曲げたり、穴をあけたり、溶接をして部品をつけたりします。

 板金の仕事で使用する工具には、たくさんの種類があります。

代表的な工具は「はさみ」(柳刃(やなぎば)・直刃(まとも)・えぐりなど、用途に応じて形や名前が異なる)、つかみ(金属板に折れ目をつけたり、潰したりするのに使う)、金づち(鏨(たがね) * を叩いたり、釘を打つのに使う。これも用途に応じて、重さや大きさが異なる)などがあります。

超一流の板金工になると、思った通りの仕事をするために自分で工具を作ってしまうほど。

 それだけ工具にこだわりをもっている職業なのです。
  * 金属を切断したり、彫ったり、削ったりするのに用いる工具。

   

活動事例 銅板打ち出し工芸品

銅板に仕上がりの寸法の板をあてがい、打ち出しの範囲を鉄筆で描く。

けがいた範囲の中に筆ペンで名前を書き、文字の周りを鉄筆でしっかり押さえながら線を引く。
裏側から文字の部分の内側をヘラでしごきだし、すこしふくらみを持たせる。
板に貼り付けてあるスポンジのシールを剥がし、打ち出しの範囲を決めた場所に貼り付ける。
板を包み込むようにして折り曲げ、もう1度文字の周りを鉄筆でしっかり押さえて仕上げる。

 背景に模様を描くとより素敵な作品になる。